母は店をやめたのに、年末(2018年)にローストビーフを焼いた。

長い間、毎年注文をくれたお客さまからの相談があり、牛肉が手配できればということで動いていたようだ。
長年のよしみもあり、牛肉は手配できた。それが11月。

12月の中旬近くに地味に周知した。いつものお客さまからの注文があって、あっという間に完売。

しかし、いつもと違うのは牛肉を切る、焼くなどの肝心なことは、まだ、できるけれど。
注文の管理や、発送、スケジュールの管理が、ほとんどできないことがわかった。

長女が、寄り添い、付き添って、なんとかすべてのご注文の発送を完了した。
母は、ローストビーフは、もう少しできるかね、と言っているそうだが。

「いや、もうできない」と周りの家族が実感した年末だった。

元旦の日に、母は、家で具合が悪く、高熱を出していた。
駆けつけた長女が、タクシーで病院へ。その夜は入院となった。
古いすきま風の入る家で、ひとりでいるよりかはずっと安心。
入院したと聞いて、へんな言い方になるけど、ホッとした。

約10日ほど入院して退院した。
帰ってきたときは、とても元気だった。